過去ログ - 紬「メンヘラ」
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10: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:06:52.62 ID:+wTNpPwyo


――そうしてお昼ご飯を食べて、後はだらだらとウインドウショッピング。
主婦の勉強の一環として、近場のデパートやショッピングモール、スーパーなどは一通り網羅した。その経験を活かし唯ちゃんを一日中リードしていると、彼女は素直に尊敬の視線を向けてくる。

唯「すごいねー……いつの間にこんなに詳しくなったの?」

紬「ここ半年くらいかな? まだまだ新参者よ」

唯「私はしばらくこういうところ来る暇もなかったからねぇ……今はわりと暇だけど、暇なら暇で家でゴロゴロしてるし」

ゴロゴロしてる唯ちゃんが目に浮かぶよう。とはいえ、彼女は『あること』に対してはそれなり程度には頑張り屋さん。
きっと今でも毎日ギターは弾いてるはず。会う度に昔みたいな音を聴かせてくれるから。社会人なのに腕が落ちていないという事は継続できているということだから。

……社会人、かぁ。聞いてみてもいいのかな?

紬「……唯ちゃんは……今はお仕事、何をしてるの?」

唯「ん〜、今は…塾の講師したり、家庭教師したり……ふらふらと」

紬「…あれ? 唯ちゃん、教員免許取ってた…よね?」

唯「うん。そうそう、赴任した先の学校にね、軽音部あったんだよ! 顧問にはなれなかったけど、部活を見学させてもらってたんだぁー」

紬「へ、へぇ……」

やっぱり私の記憶通り、唯ちゃんはちゃんと免許を取って就職していた。なのに今は日雇いのアルバイトのような生活。何故だろう? 
聞いてみていいのかな…? と悩んでいると、唯ちゃんが続きを語り始めた。

唯「それでね、軽音部の生徒と一緒に舞台に立って大暴れしたらクビになりまして…」

紬「え、ええっ!? 何したの!?」

唯「……デスメタル」

紬「う、うーん…? それだけならちょっと厳しすぎる処置じゃないかな…?」

唯「まぁ、いろいろとタイミングが悪くて、ね……。でも向こうも厳しすぎるとは思ってたみたいで、塾の講師も家庭教師も紹介してもらえてるんだよ、今でも」

紬「次の就職先も探しておく、みたいな?」

唯「まぁ、そんな感じ」

その言葉がどこまで信用できるものか、と私は思うけど、唯ちゃんは至って能天気。危機感がないとも言えるけど、焦りや苛立ちとは無縁な性格はきっと長所。
いざとなれば私も再就職先探しを手伝おう。唯ちゃんのためならいくらでも。

唯「とりあえず最近はそんな感じだから、わりと暇だよ。いつでも声かけてね」

紬「う、うん……」

そう言ってくれる唯ちゃんの笑顔は、昔と変わらず眩しくて。あの頃の私の恋心を想起させて。
でもそれはもう叶わないと思い知っているから、私の心に影を落とす。
唯ちゃんという光が、過去を映し、影を落とす。道理に適ってはいるけど、どうしても寂しさは拭えず。



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