過去ログ - 紬「メンヘラ」
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21: ◆3/LiqBy2CQ[sage]
2011/09/15(木) 20:17:47.47 ID:+wTNpPwyo


――過去のどんな性交よりも、丁寧にやったつもりだった。
つもり、というのはよくわからないから。唯ちゃんが可愛すぎて記憶がほとんどないのもあるし、唯ちゃん自身も拙いながらも私に触れてくれて、二人であっけなく達してしまったからというのもある。

唯「はぁ、っ……はぁ……すごい……きもちよかった…」

紬「……わ、私も……自分でするのとは全然違う……」

唯「ホントにね……」

と、言った後で互いに「しまった」という顔になるけれど、それさえも愛おしくて。

紬「……誰のこと想ってしてたの?」

唯「い、言わせないでよぉ……」

紬「私が言ったら、言ってくれる? 唯ちゃんの思ってる通りの人だと思うけど」

唯「ムギちゃんだって……わかってるくせに……」

紬「ふふっ……」

なんだかんだで経験の差だろうか。私のほうが回復が早いというか、体力があるのだろう。
まだ息の荒い唯ちゃんが、全裸にリストバンドだけ付けた唯ちゃんが、私の手を握ってくる。まぁ私も同じ格好なのだけれど、問題はそちらではなくて、唯ちゃんが何か言いたげなことのほうだ。

紬「……どうしたの?」

唯「……これって、不倫、なのかな?」

紬「うーん……どうなんだろ。愛し合ってるけど、同性だから……法律的には、よくわからないかな」

唯「ムギちゃんは…どう思ってる?」

その質問に、どう答えるのが正解なのか。
不倫だとは思いたくない。そんな世間から批判されるような関係ではない。お互い、ちゃんと心から愛し合っているんだから。
でもこの関係を他の誰かに公表できるかと言われれば否だ。私にも唯ちゃんにも、それぞれの生活がある。自身の保身ではなくて、公表することで相手にかかる迷惑のほうを考えると、誰にも言うわけにはいかない。となれば……

紬「……不倫、なのかな…」

……身体の熱が引いていくと同時に、頭も冷えていく。私は……本当に、こんなことをして良かったのか?
唯ちゃんの私を好きな気持ちを疑うわけではない。唯ちゃんは、本心から私と一つになりたいと思ってくれた。
問題なのは、唯ちゃんを『不倫相手』という立ち位置まで貶めてしまったこと。私の我が侭で。私が寂しいから、幸せになりたいからという理由だけで。
……もう、後戻りは出来ないとわかってはいるけれど。




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