過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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210:ほむマミ派(さやかは仁美と立ち話をしました)[saga]
2011/10/01(土) 19:57:39.33 ID:tPy0oP0AO


 さやかがもたもたとしていると、仁美が洗面所に様子を窺いに来た。
 仁美は感心した、といった表情でさやかに声を掛ける。

仁美「……そうやってお化粧を落としてしまわれると、あの頃のままですわね、さやかさん」

さやか「いやー、それは無いっしょ。もう十年以上経つんだよ?」

 空元気でさやかは答えた。いくらなんでも言い過ぎじゃ、とさやかは思う。
 励ましのつもりか、おだててくれた仁美の顔には確かな年月の流れが見てとれる。
 言い換えれば、疲れが……いや、よそう。

 あの頃、と仁美が表現してくれた時からは想像も出来なかった肌合い。
 でも、自信に満ち溢れた表情は変わらない。それこそ、『あの頃』のまま。

 しばらくの間、さやかは仁美を見つめていたようだ。
 仁美が若干困った表情になったことで、さやかはようやく我に返った。

仁美「あんまり、まじまじと見ないでくださいまし。恥ずかしいわ」

さやか「ああ、ごめん。いつまで経っても仁美は綺麗だなぁ、ってね。あははは……」

 自分で言っておいて、その言葉の白々しさにさやかは苛立ってしまった。
 そして、なんとなく鏡に写る自分の顔を見返す。あたしは一体どうなのさ? と。

 出た結論は、ロクに成長も出来ず、ただ年を重ねただけ。ただ、それだけ。
 どうしても、今のさやかはそのようなマイナス思考にしか行き着かない。

仁美「中学の時の制服を着ても、いけるんじゃありません?」

 仁美が突然言った言葉の意味を理解するのに時間が掛かった。

さやか「……それこそ無理。『お店の人』か、『何かの撮影』にしかなんないって」

 それを受けて、「ですわね」と仁美が笑う。とても楽しそうに、かつ上品に。

 ……うん、わかってたよ、この流れ。

 でも、さっきの作り笑いより、さやかは自然につられ笑いが出来た。不思議だ。


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