過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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430:ほむマミ派(終わりまどか)[sage saga]
2011/12/15(木) 02:20:32.33 ID:+oTwb7MAO


 まどかは無理を感じさせる笑顔のまま、話し出す。

「さやかちゃんね、ある日突然、『杏子がヤキモチをやくから、もうまどたんとの戯れは卒業したのだよ』、ってわたしに言ったんだ」

 可笑しいよね、別に訊いてないのに、と付け加え、まどかは楽しそうに笑った。

 その不自然にも見える笑顔の明るさは、杏子の中にある種の気まずさを起こさせる。

 理由はハッキリしているが、換言したくはない。

「いや、それを今のあたしに言われても困んだけど……」

 杏子は視線を逸らして返事をした。 まどかを直視出来ない自分の情けなさを痛感しつつ。

「本当にそう言い切れる? 杏子ちゃんは、今の言葉をわたしの目を見て言える?」

 言われると思った言葉が、思った通り、思ったままの形で、まどかの口から発せられた。

 素直に言い分を聞くのが癪で、杏子は姿勢を変えずに言う。

「何だよ、何でまどかにそんなこと言われなきゃなんないワケ? 別にあんたには関係ねーじゃん」

 口調が荒れてしまった。 理由は明白で、やはり、換言はしたくない。

 しばらくしても返事が無いので、やむを得ずまどかの方を向くと、彼女の両眼から涙が流れ落ちていた。

「おい、まどか……」

「杏子ちゃんも知ってると思うけど、話を聞いて貰えないのって、凄く辛いよ? ……まあ、わたしの場合は自業自得だったかな」

 何度目か数えるのもイヤになるくらいに遮られた。 そして、今の状況に既視感を覚える杏子。

「わかってんよ、そんなことは。 あたしだってバカじゃねーんだし……、つか、何で泣いてんの? 迷惑なんだけど?」

 心ない言葉を敢えて選んだつもりだったが、まどかは全く動じない。

「そう言えば、わたしが怯むと思った? 残念ながら、免疫がついてるんだ、今のわたし」

 それは虚勢だ。 杏子はそのことをよく知っていて、わかっていた。

 そして、二人の間に再度訪れる沈黙。 双方にとって実に気まずい沈黙。

 片方の涙が収まるのをお互いに黙って待ち、落ち着いたところで、佐倉杏子と鹿目まどかのデートはあっけなく終了となった。


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