過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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435:ほむマミ派(鹿目家の夜)[sage saga]
2011/12/15(木) 22:35:01.41 ID:+oTwb7MAO

 鹿目邸 玄関口


「お、出戻り」

 まどかが自宅のドアを開けると、弟のタツヤがそう出迎えてくれた。

 続けて、音もなくタツヤの後ろに忍び寄り、彼の後頭部を勢い良く拳で殴る母親の詢子。

 ゴッ、という鈍い音はまどかにまで痛みが伝わってくるようだ。

「い、いてぇ……」

「実の姉になんて口聞いてんだ! 敬え!」

 タツヤは殴られた部分を押さえて蹲っている。 怒りを隠すことなく、弟を睨み付ける母を見るのにも随分慣れた。

 まどかは居た堪れなくなって、詢子に話しかける。

「ママ、いいよ、別に。 わたし気にして……」

「甘やかすな! つけ上がる!」

 こちらまで怒鳴られてしまった。 まどかはただ見ていることしか出来ないらしい。

「……こ、こっから……持ち上げる予定だっ……っ!」

 ふらふらと立ち上がった弟が何かを言い終わらないうちに、母はもう一撃。

 今度は右の太腿を滑らかに蹴り抜いた。 バシッ、という肉を打つ、聞くだけで痛い音。

 タツヤはその場に音を立てて倒れこみ、「いてぇ……」、と呻いている。

 まどかが『里帰り』した最初の頃は、父親の知久が何事か、と慌てて様子を見に来たのだが、今ではそれもない。

「姑息なこと考えてんじゃねぇ! 寝ろ! バカが!」

「寝ろ、ってまだ九時過ぎ……」

「……寝ろ!」

 詢子の一喝。

 今日のやり取りはこれにて終わりのようだ。
 
 タツヤは蹴られた部分を痛そうにさすり、ヨロヨロとしながら、自分の部屋へと無言で戻っていった。

 そんな息子の後ろ姿を呆れた様子で眺め、母は一度溜め息をつく。

「……ったく、あいつ、真性のマゾヒストかっつの。 毎晩毎晩、性懲りもなく」

 そして、まどかの方へ向き直り、詢子は優しく笑みを浮かべた。

「おかえり、まどか。 デートは楽しかったかい?」


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