過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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530:ほむマミ派(唐突な終わり) ◆CuwcoLXTJ2[sage saga]
2012/05/18(金) 13:07:57.07 ID:miS9tx/AO


 自然と口から出てしまった言葉だった。 ほむらは表情を固めたまま、こちらを無言で見つめてくる。

 感情を表に出さないようにしているらしいが、マミからすれば、それは実にもったいないことだと感じた。

「わかった。 じゃあ、訊かない」

 それだけ言い、物言わぬ恋人の頭を半ば強引に胸元へ抱き寄せ、指通りなめらかな黒髪を柔らかく丹念に撫でた。

 さらさらで、真っ直ぐで綺麗で、羨ましい。

 しばらくの間、彼女の髪を撫でる動作を黙って続けていると、予想した通り、か細い肩が震え始めた。

「ねえ……」

「いいから、こうさせて」

 ほむらの声色に軽い驚きを覚えるも、マミはそのことには触れず、彼女の背中に両手をまわし、優しく撫でまわす。

「やっぱり、この髪は憧れざるを得ないわね」

 返事を期待せず、ぽつりと呟いた。

「……ごめん」

「おかしいでしょ……、ほむらさんが謝るのは」

 気づけば、温かい水が胸元を濡らしていたが、それはあまりに自然で、予測済みで、全く違和感を感じなかった。

「本当に羨ましい」

 もう何も言わなくていい、という意味を込めて、もう一度呟く。

 大人しく泣いている彼女の髪を撫でながら次にどうすればよいかを考えるも、初めてのことでマミには良いやり方が思いつかない。

 今までが相手に甘えすぎていたのだ。 こういう時、それがよくわかる。
 そして、それは鹿目まどかとの時も同じだった気がする。 見かけのうえでは違っているように見えても。

 とにかく、ほむらは今の顔を見られたくないだろう。 マミはそれだけを意識して、ただ優しく彼女を撫で続けた。


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