過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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647:ほむマミ派 ◆CuwcoLXTJ2[saga]
2012/11/02(金) 22:18:05.77 ID:GlYSRWMPo


「……ところで、タツヤは? 部活なの?」

 疑問を口にしつつ、淹れて貰ったコーヒーを啜ると、飲み頃の温度だった。 こういうところを学ばなくては、といつも思う。

「まどかは覚えてるかい? タツヤに入れ込んでる女の子のこと」

 覚えてはいるが、まず思い浮かんだのは、母に頭を叩かれる弟の姿。

「ああ……、あの綺麗な」

「そう。 押し問答の末、何処かに連れてかれちまったよ。 あのまま行くと、絡め取られる日もそう遠くはないね……」

 母がしみじみ呟くと、父は冷蔵庫の扉を開けた状態で、振りむくことなく、「ママ」とたしなめるように呼び掛けた。

 先ほどとは違って、若干面白そうな雰囲気を滲ませていることが救いだ。

「ああ、悪い悪い」

 ほんの少しの間の後、ちっとも悪びれることなく謝る母の姿を見て、仲の良い夫婦だ、とまどかは感じる。

「……まどかもさ、同じ女として、あの子の粘り強さは見習うべきだと思うよ。 心の底から、そう思う」

 ほっこりしていると、不意に攻められた。 ただ、まったく予想だにしなかった、ということもない。

 母の視線は特別何を訴えるでもなく、黙ってまどかの方を見てくる。 何か、言わなくては。

「そうかな……、やっぱり、そういうものなのかな……」

「ああ、そうさ。 アンタはそれだけのポテンシャルを秘めた女だ。 ……これは親の欲目抜きで言い切れる」

 平坦な口調で、でもはっきりと、母が口にした。

 今はその言葉を素直にありがたく受け取れる努力をしよう。 まどかは心の中でそう結論づけた。



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