過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/10/09(日) 23:36:47.48 ID:Jz48P6Uzo

 テントの外に躍り出ると、神裂は鋭い眼差しですぐ近くのビルや茂みを注意深く観察した。

神裂「試運転代わりに一つ。あー、ここからだと魔術師二〇、魔女一〇、修道女四〇が見えます」

シェリー『了解。ついでに感度良好……つーか声デカいから霊装越しじゃなくても届いてるわよ』

神裂「うっ……分かりました。それでは始めます」

 神裂が前屈みになる。
 それを察知したイギリス清教の刺客が身を強張らせるのを、神裂は驚異的な視力をもって確認した。

――何を馬鹿なことを。聖人を警戒するならば、それでは余りに遅すぎる。

 とはいえ、神裂に彼らを攻撃する意思など毛頭無い。
 神裂の狙いはその遥か後方。五〇〇キロ彼方の海に身を潜めるイギリス清教の要塞である。

 予測が正しければ、ワルプルギスの夜が動き出すのは九時前後。
 間に合わせるには、最低でも時速二五〇キロを超える速度で山を超え、海を渡り、要塞を探し出さなければならない。
 騎士ですら時速五〇〇キロを維持して三日間で地球を一周出来るのだ。それを鑑みれば、そう難しい話ではない。

神裂(ですが要塞を探し出すだけで三〇分、下手をすれば一時間は掛かりかねません)

神裂(ステイルとシェリーのサポートを受け、留守を五和たちに任せる以上……その間にかかる杏子たちへの負担は……)

 そこまで考えてから、神裂は考えるのを止めた。時間は掛けられないのだ。彼女達の力を信じるほかあるまい。
 深く息を吐き出すと同時に聖痕を解放。莫大な魔力を爪先へと向けさせる。
 彼女の足元のアスファルトが、ミシミシと悲鳴を上げる。

神裂「――神裂火織、往きます!!」

 世界に二〇人といない聖人が、ランドセルを背負ったまま音を置き去りにして走り出す。


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