過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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(神奈川県)
[saga]
2011/10/29(土) 00:53:11.96 ID:a/C0+favo
杏子の声が遠くに聞こえる。いつの間にか離されてしまったのだろうか?
いや、違う。自分の身体が空を浮いているのだ。
なぜ?
答えは考えるまでもなかった。
飛行機のようなものに跨る子供の姿をした使い魔が、彼女の身体を飛行機の翼で掬い上げたのだ。
翼が胴体にメキメキとめり込み、骨が軋む音が響いて、それから遅れて痛みがやって来る。
ほむら「つうぅっ――!!」
――あひゃきゃははは、あははひゃきゃきゃ!
使い魔の笑い声が耳に響く。痛みと騒がしさとで顔を顰めると、ほむらはアサルトライフルを取り落とした。
盾の中から大口径の拳銃を取り出し、子供の姿をした使い魔の頭に無造作に押し当てた。引鉄を絞る。
短い悲鳴の後に使い魔とその飛行機が減速。一拍置いて霧散した。
ほむら(姿勢を立て直さないと……でも、なんのために?)
ほむら(こんな悪夢のような状況下で、そんなことをしたって)
ほむら(どうにもならないのに……)
全身から力が抜けていく。
そしてほむらの無防備な身体が地面に触れ――
杏子「バカヤロウ! 死ぬつもりか!?」
――る寸前、杏子の操る槍が彼女の身体を受け止めた。
ほむら「……ごめんなさい」
杏子「さっさと立ちな。こんなとこで死ぬわけにはいかねーんだからさ。時間停止で一旦退却しよーぜ」
ほむら「……ええ」
杏子が差し出した手を握り返すと、ほむらは盾に魔力を送った。
盾は、反応しなかった。
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