過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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220:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/10/29(土) 00:53:11.96 ID:a/C0+favo

 杏子の声が遠くに聞こえる。いつの間にか離されてしまったのだろうか?
 いや、違う。自分の身体が空を浮いているのだ。
 なぜ?

 答えは考えるまでもなかった。
 飛行機のようなものに跨る子供の姿をした使い魔が、彼女の身体を飛行機の翼で掬い上げたのだ。
 翼が胴体にメキメキとめり込み、骨が軋む音が響いて、それから遅れて痛みがやって来る。

ほむら「つうぅっ――!!」

――あひゃきゃははは、あははひゃきゃきゃ!

 使い魔の笑い声が耳に響く。痛みと騒がしさとで顔を顰めると、ほむらはアサルトライフルを取り落とした。
 盾の中から大口径の拳銃を取り出し、子供の姿をした使い魔の頭に無造作に押し当てた。引鉄を絞る。
 短い悲鳴の後に使い魔とその飛行機が減速。一拍置いて霧散した。

ほむら(姿勢を立て直さないと……でも、なんのために?)

ほむら(こんな悪夢のような状況下で、そんなことをしたって)

ほむら(どうにもならないのに……)

 全身から力が抜けていく。
 そしてほむらの無防備な身体が地面に触れ――

杏子「バカヤロウ! 死ぬつもりか!?」

――る寸前、杏子の操る槍が彼女の身体を受け止めた。

ほむら「……ごめんなさい」

杏子「さっさと立ちな。こんなとこで死ぬわけにはいかねーんだからさ。時間停止で一旦退却しよーぜ」

ほむら「……ええ」

 杏子が差し出した手を握り返すと、ほむらは盾に魔力を送った。



 盾は、反応しなかった。


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