過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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409:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(神奈川県)[saga]
2011/11/25(金) 02:53:44.60 ID:xFXW5Mu2o

 追っ手を振り切り、ひとまず廊下に出る。
 風を叩きつけられた窓ガラスが時折その身を震わせるのを横目で見ながら、まどかは階段を駆け下りた。
 そこでまどかは、力なく腰を下ろして壁に背を預ける恭介と出会った。

まどか「上条くん……?」

 恭介は精気の欠けた顔をまどかに向けると、自嘲気味に笑って手を挙げた。
 その頬には何かが伝い、流れ落ちていった痕が見られる。
 泣いていた、のだろうか。

恭介「さやかなら行ったよ。君も、行くのかい?」

まどか「……うん」

 恭介の表情が曇る。
 その横顔には怒りの色が見えた。
 自分に対して怒り、世界に対して怒っているような、そんな色が。

恭介「魔法少女とか、魔術とか、良いよね……そういう力がある人は」

 恭介の語気に力がこもる。
 それは妬みだった。

恭介「僕には何もない。特別な力も、才能も、死地に赴く友達を止めてあげる言葉だって見つけられない」

 それは呪いで、同時に八つ当たりに近かった。
 俯き、包帯で覆われた左手を見つめる彼の横顔は、悔しそうだった。

恭介「理不尽だ……不条理だ!」

 吐き出すと、彼は右手で自分のあたまをくしゃくしゃにして嗚咽を漏らした。



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