過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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480:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/17(土) 01:20:27.89 ID:lmpn7IkOo

――意識を失っていたのは果たして何時間か、何分か。

「んんっ……」

 目蓋越しに届く光に気付いて目を開いた時、彼女の目の前に広がっていたのは。

 眩いばかりの黄金――黄金の宇宙だった。

 金色の宇宙など存在しないため、もはやそれは宇宙じゃないのではとも思うが、
 眼下に広がる無数のきらめきは確かに星が瞬いているように見えて、表現するなら宇宙だろうと再確認。

 いや、正確に表現するならば黄金の宇宙とそれに浮かぶ無数の銀河か。

 ではここは本当の意味で宇宙と呼べる場所なのか?

 それも違う、と彼女は直感で悟った。
 直感で悟ったとは言うが、そもそもなんだ。本当に宇宙にいるのならもっと慌てふためくはずだ。
 というか、宇宙にいるはずがない。

「……結局、ここはどこ?」

 分からない。
 宇宙のようだが宇宙ではなく。
 重力はあるようでなく。
 上下の感覚こそあるがその壁は曖昧で、ゆったりと漂っているが決して加減速したりはしない。

 まるで海のようだ――と、そこまで考えてから彼女はかぶりを振った。

 もっと大事なこと、これまでに思い浮かべた疑問よりも遥かに重要なことを思い出した。

 突き詰めてしまえば、前に挙げた二つの疑問などこの問題と比べてしまえば些細なものに過ぎないかもしれない。
 暗く冷たい世界の只中に取り残された少女から、少女であることすらも取り上げてしまうような事態。
 自分の半身を奪われるに等しい大事。



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