過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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487:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/17(土) 01:24:45.42 ID:lmpn7IkOo

「っく……うっ……」

 新たに拾い上げた記憶は、彼女の覚悟を遥かに上回るほどに救いようがなかった。

 とてもすぐに噛み砕けるものではなく、受け止めきれるものではなく、認められるものではない。

「“まどか”……」

 その代わりに、少女はどんな財宝にも勝りうる大切な思い出を取り戻した。

 鹿目まどかと過ごした日々の記憶を。

 在りし日の輝きに比べれば、黄金の宇宙やそれに浮かぶ銀河の海すらも霞んで見えて。

 そうして彼女は何時間、何十時間、あるいは何日、何十日と長い時間をかけて過去と向き合い一つになった。
 ……もっとも、時間のない世界からしてみればそれはほんの一瞬の出来事ですらないのかもしれないが。

「これが私の送ってきた人生……」

 かくして、“わたし”はふたたび“私”へと至った。
 その身を包み込むものは魔法少女のそれへと変化している。

「……憑き物が落ちたような気分ね」

 肩の力を抜き、黄金の宇宙をふたたびたゆたいはじめる少女。
 短い記憶喪失だったな、と軽い笑みを浮かべながら少女は身体を強張らせた

「ここまで来たら全部分かるわ。私の名前も、私がどうなったかも」

 左手に持つ盾を変形させて自動拳銃を取り出すと、少女――



 暁美ほむらは目の前の空間目掛け、装填された弾薬の全てをぶつけた。



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