過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/09/26(月) 22:55:12.88 ID:2kYXaSMso

まどか「どうしたらいいのかな……わたし、どうしたら……」

ステイル「難しい話だね。助言をするのは簡単だけど、それでどうにかなる問題じゃない」

 そうは言ったものの、正直言って今の彼女にかけられる助言なんて彼は持ち合わせていなかった。
 とはいえまどかはまだ十四歳である。魔術や魔法などに触れてから三週間も経っていないのだ。

ステイル「……そうだね」

まどか「え?」

ステイル「家族、友人、知人……君のこれまでの人生に関わってきた、多くの人間に聞いてみたらどうかな」

まどか「えっと、何を?」

ステイル「たった一つだけ願いを叶えられるとしたら、何を願うのか。聞いた話を参考にして決断するのも悪くないと思うよ」

 彼女が秘める素質が本物で、最大主教の利益にもなりうる物ならば彼女を止めなければならない。
 それはほむらのためにもなるだろう。さやかだって悲しまないし、杏子が気に病むことだってない。
 しかしステイルにまどかの行動を否定することは出来ない。

ステイル(僕自身、魂を差し出すに足る願いがあったんだ。自分はさておき君はダメ、なんて言えるわけが無い)

 あるいは、“あの男”なら止めただろうが。それでも。
 自分を見上げるまどかの顔を見つめて、ステイルはふたたび微笑んだ。

まどか「……良いの?」

ステイル「君の物語(せかい)の舵取りは、君がすべきものだ。君が考え、君が決めるべきだ」

ステイル「なんだったら一日休んでじっくり考えたらどうだい? 君も色々と疲れが溜まっているだろうしね」

 笑みを浮かべたまま、ステイルは歩き始めた。
 彼女もいつかは決断し、契約する時が来るかもしれない。いつかは魔女になってしまうかもしれない。
 だが、いつかは今じゃないのだ。そのいつかが来るまでに自分に出来ることをやってやろうじゃないか――


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