過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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645:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 01:56:04.50 ID:i6zqtpqjo

 ラミネート加工されたルーンのカードに刻まれた、二つのルーン。
 Kenazとansuz。松明のルーンと、北欧神話の神を象徴すると同時にその息吹を象徴するルーン。

 それらルーンに対し、先ほど顕現させた魔女狩りの王と同クラスの魔力を注ぎ込むことに専念する。
 魔力を注がれたルーンはふたたび輝き出し、膨大な熱量と炎を顕現させた障壁となる。
 最初の時と違って、今回は溜め込んだ魔力を注ぐのではなく逐次練成、投入する形だ。
 いささか効率は悪いし、既にルーンが刻まれたカードの残量は三〇〇〇〇枚を切っているが、それでも。

 ……ここにきて手応えが軽くなった! ワルプルギスの夜の手札を出し切らせたということか!

 この位置からでは輝く光によって覗き見ることが出来ないが、
 おそらくワルプルギスの夜は魔女の殺息の発動を打ち切ったはずだ
 つまり、確実に勝利へ近づきつつある。
 問題はルーンが持つか否か。
 持たないのなら、最低でも魔女の殺息の射線を捻じ曲げて上空へ逸らさねばならない。

(熱を下方に溜め込んで爆発させ、釣り上げるようにしてカードごと魔女の殺息を逸らす!)

 そのためには右手に持ったルーンのカードを上手く調整しなければならない。
 故に彼は、右手を押さえつける左手により一層力を込めて――

「左手、下ろしなさい」

 信じられないような内容の言葉が聞こえてきた。

「……この状況を見て言っているのだとしたら、僕は相当君に嫌われたようだね。
 それは要するにあれだ、間接的に死ねってことだろう」

「いいから下ろしなさい。それとも本気で死ぬつもり?」

 ……何か考えがあるのは間違いないだろうが、この場で左手を話すのはリスクが大きすぎるね。

 しかし結局左手を下ろしてしまう自分は、なんと言うか紳士だなぁ、と。



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