過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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647:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/29(日) 01:58:58.31 ID:i6zqtpqjo

 そんな激痛と共に、右手にある変化が訪れた。

 先ほどまで魔力を御する際に生じていた小刻みな揺れが、確かに収まりつつあった。

「これは?」

「身体強化魔法よ。私は……私は、まどかほど器用じゃないから。こうでもしないと他人掛けは出来ないの」

「……」

 無言で頷き、ステイルは右肘をやや折ってほむらの下へ近づける。
 そして手に持つカードに魔力を込め、改めて身体全体に意識を向ける。

 左手と背中越しに伝わるのはほむらの体温だ。温かい。
 それに加えて、腰辺りに若干後ろからの力がかかってくる。
 ほむらと入れ替わるようにしてステイルの身体を支えに入ったさやかだろう。


 ステイルはもう一度ほむらを抱き寄せると、しかし頭の中で現在の構図を思い浮かべてその間抜けっぷりに苦笑した。


 なにせほむらの身体に回した手は重圧とほむらの重みでいささか震えているし、
 ほむらに掴まれている背中は神裂に引っかかれたかのように熱を上げている。
 痛みを堪えようとして頬の筋肉が引くついているし、ほむらも何故か半目のままなのがより一層間抜けだ。

「ねぇ、これひょっとしてあたしかなりお邪魔虫じゃない? ねぇ?」

 そして背中にはバカが一人。

 格好良いとは到底言えない現状に、だがどこか安堵する。

 格好悪い、大変結構だ。そのくらいがちょうどいいというものだ。
 残るルーンは三〇〇〇枚を切っているが、やれる。
 何故か不思議と、心の底からそう思えた。



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