過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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717:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/02/14(火) 00:53:53.95 ID:aqVyypvoo

「――はい、めでたしめでたし、と」

 ほむらが皆の下へ向かうのを霊装越しに見届けたローラは、そこでキュゥべぇに向かって振り向いた。
 彼も別の“彼”を通して見ているはずだ。人類の可能性に感銘を受けた彼らは、果たして何を思うのだろう。

「でも、これじゃあ物語は終われなきというのだからまったく世知辛い世の中になりけるわよね」

「まだ何かしようというのかい?」

「もちろん。だってこれ、世界的には正直どーでもよきことでしょう?」

 ローラの言葉に、キュゥべぇわずかに首を巡らした。
 こちらの発言の意図を推測しているようだった。

「だって、暁美ほむらを無視したればワルプルギスの夜自体は倒せたりたのだし」

「どういうことかな?」

「この世界には、ありとあらゆる陰謀やら異能やらを打ち砕きたる人間がごろごろいたりけるのよ」

「それが?」

「だから、暁美ほむらという存在を無視すれば世界はいかようにでも転びたるものなのよ。
 だけどいたいけなりし乙女を無視するなんて、それはあんまりでしょう。だからここまで導きたりたわけ」

「……じゃあ、世界的に大事なこととはなんだい、ローラ=スチュアート」

 ローラは密かに喉を鳴らして、しかし動揺を気取られぬように口角を上げて笑みを作った。

「取引よ。人類代表のわたしと、異星人代表のあなたとでね」

「取引ね。ここまで来て一体どんな取引を?」

「こちらの要求に応じてもらえたれば、そちらの利益になるものを差し出しましょうと、ただそれだけになりけるわよ」

「……興味深いね。それじゃあ君の、人類側の要求を述べてみると良い」

 その言葉に、ローラは亀裂のような笑みを持って応えた。



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