過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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753:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/02/16(木) 01:59:30.89 ID:FJ6Ug0Ono

「さて、いよいよ始まったか。観客はいつもの面子――概念体と覗き見が趣味の下種な異星人だけかな?」

 そう言って、大気圏の中でも外部の層に当たる熱圏を漂っていたそれは微笑を浮かべた。
 それはすぐ隣で涙を浮かべる『円環の理』の少女の様子を窺い、やはり笑う。

「彼女……ローラは気付けなかったか。こうなると、未来がどうなるか私にも想像が付かなくなってくるな」

「目の前であんな光景が繰り広げられているのに、あなたは何も感じないんですか!?」

 甲高く叫ぶ少女に対し眉をひそめると、それは卑屈そうに笑った。

「君がそれを言うとは。本来あれは君がなるべき姿だったのだが」

「黙って……! 今すぐに私を自由にしてください!」

「何故?」

「私が干渉すれば、ああなったほむらちゃんを救い出せます」

「その代わりにこの世界を見捨てるというのは少々気が引けるな」

 くつくつと、カエルの泣き声のような音を喉元から鳴らしだす。
 そんなそれの態度に少女は唇を噛み締めるが――何も出来ない。

「安心したまえ。地球が飲み込まれれば私の結界は消え、君は自由の身となる」

「どうしてほむらちゃんを傷つけたがるんですか!? ほむらちゃんはあんなに苦しんでるのに!」

「自業自得だろう。言ったはずだよ、彼女は繰り返しすぎたと。
 それにまだ、地球の滅亡が決まったわけでもない。見滝原市にはローラの張った結界がある」

 あれならあの魔女の侵食も遅らせることが出来るだろう、とそれは付け加えた。

「いずれにせよ、これで本当に最後だな。
 果たして、暁美ほむらは魔女として死ぬのか。それとも奇跡が起きて救われるのか」

 あるいは世界が滅ぶのか。



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