過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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777:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/02/20(月) 03:55:14.58 ID:gOl/dYXso

「さっきも言ったが、今回は事情が違う」

「それは分かってます」

「じゃあ――助けられなかったら、その時お前はどうする?」

「それ、は……」

 駆けつけても、助けられなければ意味が無い。
 そして助けることは、不可能に近い。いや、むしろ不可能だろう。
 契約すればほむらをより一層苦しめてしまう。そもそも自分が契約して彼女を救えるのかどうかさえ分からない。
 だからまどかは、正直に自分の心を告げた。

「考えていません」

「なっ……!」

「考えたくないんです、ほむらちゃんを助けられなかったことなんて。だから、考えていません」

 サングラスに遮られて、対面に立つ彼の表情は窺えない。
 だがその口は大きく開けられていて、自分の発言に呆れていることだけは分かった。
 ところが青年は、口を大きく開いたまま頷いて、わずかに口角を上げて笑みを作った。

「……カミやんを思い出しちまったにゃー……だがそうか。んじゃあ最後の質問だ」

 青年は右手を差し出した。

「ざっと一五〇メートル、全力で走れるか?」

 その言葉に応える様にまどかは差し出された手を握り締めて頷いた。

「はい、走れます!」

 青年は笑って握り返しながら、口の端をにぃっと吊り上げた。

「んじゃあ行こうぜ。――暁美ほむらを助けるに、な」



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