過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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833:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:12:51.40 ID:nPimD933o

 増える直前、すぐそばで爆発が巻き起こった。

 それは彼女の周囲を炎で取り囲み、瞬く間に酸素を燃焼させてさやかを酸欠状態に追い込む。

 意識を失ったさやかの手元からボロボロのソウルジェムが離れ、宙を舞う。

 それは一定の高さまで浮かび上がるとゆっくりと放物線を描いて落下していき、

「まったく……手を焼かせてくれるね」

 赤に染まった法衣を身に纏うステイルの手中にすとん、と収まった。
 彼は躊躇うことなく空いた方の手をソウルジェムへと押し付け――即座に離し、さらにルーンのカードを貼り付ける。

 そしてわずかに穢れが除かれたソウルジェムを、戸惑ったままでいる杏子に投げて寄越す。

「ステイル、アンタ何を……」

「いつぞやの時と同じだよ、意識を奪ってソウルジェムとの接続を断ち切っただけさ」

 そう告げると、手の中に握り締めたグリーフシードを懐の中に押し戻す。
 これ以上は穢れを吸う事が出来ない。ほんの僅かでも吸わせてしまえば魔女が、巴マミの魔女が生まれてしまう。

 そこまで考えてから、ステイルは大きく姿勢を崩して地面に膝を着けた。

「ステイル!?」

 朦朧とする意識の中で自分の体を少しずつ点検していく。
 この状態は単なる疲労によるものではない。体力不足のせいでもない。
 血が足りていない。体中の骨がボロボロで、いくつかの筋肉がズタズタにされている。
 長くは持たない。



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