過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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879:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/18(日) 02:01:17.35 ID:HhynQx1uo

 そんな皮肉に対し、声の持ち主――全身包帯だらけの神裂とそんな彼女に肩を貸す血と泥にまみれたシェリー。
 彼女ら二人は体に掛かる負担と苦痛を押し殺したような苦しい表情のまま、無理やりに笑みを浮かべた。

「死に損ないですが、片方は聖人。片方は凄腕の魔術師です」

「分かったら結界を張り直すわよ。――『あれ』、あなたも聞いていたのでしょう?」

 その通り、と肩をすくめる。
 彼女らの様子を見る限りだと、まどかに取り付けた霊装は無事に機能しているようだ。
 どっと肩の荷が下りたような気分になってため息を吐くと土御門はどっと肩を下ろした。
 そしてもう一度天を仰ぎ――ふと真面目な表情を作る。

 あの結界のそのまた遥か上空に存在しているらしい球状の結界の、そのまた奥深く。
 魔女がいるであろう場所と、その場にいる面々の顔を脳裏に浮かべる。

 その中は彼――かつての同僚で赤毛で神父な十五歳の少年、ステイルもいることだろう。
 ステイルの姿を思い浮かべた辺りで土御門は横目で付近の様子を窺った。
 視線の先には土御門と同じように天を仰ぐ神裂とシェリーがいる。

 胸中に抱くものが同じであることを悟り、その事実に苦笑を浮かべてサングラスを掛け直す。


「……ステイル。お前ならなんとかやってくれるって、俺は信じてるぞ……」


 らしくないなと思いながらも、土御門は祈るような口調で小さく呟いた。



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