過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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891:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/18(日) 02:18:04.47 ID:HhynQx1uo

「キュゥべぇ、あんた全然分かってない。まどかのこと、これっぽっちも分かってない」

 聞こえるのは、先ほどまでピクリとも動かなかったさやかの言葉だ。

「まどかなんだよ、その子は。ドジでノロマで、あんまし得意なこととか無いけど……」

 静かに顔を向ければ、そこには杏子に肩を預けた状態で立ち上がるさやかの姿があった。
 さやかは憔悴しきった顔のまま、それでもどこか誇らしげに胸を張っている。

「そういうトコがやっばい可愛くて! その子はあたしの嫁で!
 こんなどうしようもないあたしを心配してくれる優しい子なんだよ!! だからっ」

 すぅっと息を吸う動作と共にさやかが胸をそらした。

「だから大丈夫! まどかならきっと、うまくやれる! 魔法なんか使わなくたってほむらを救える!!」

 さやかを支えながら、杏子も照れくさそうに頷いた。

「アタシのソウルジェム、限界ギリギリまで治癒魔法かけてやったんだからさ。
 最低でもアイツのこと抱きしめてやれるくらいはやってもらわないと元が取れないっつーわけ?」

 そしてにこっと笑って、八重歯を見せながら左手を握り締めて高く振り上げた。

「行きな! 保証は無いしけど、今のアンタならきっとやれる気がするんだ!!」

 視界の隅で、倒れたままのステイルがわずかに右手を上げてみせた。本当にわずかに。多分10cmくらい。


 ……みんな。

 胸が熱くなって、頬が熱くなって、目頭が熱くなって、息が苦しくなって。

 でもそれが、心地良い。



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