21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)
2011/09/25(日) 00:18:31.91 ID:XR68BTJ20
「いやだ。」
「なんで!」
なんでって・・・こいつ馬鹿なんだろうか?
「役に立たないからだ。僕は自分のことで精一杯なんだ。」
「さっきのこと許してやらないぞ!」
「別に良いよ。一応謝っとくかぐらいのもんだったし。」
「こっ・・・この〜っ!」
怒ってはいるがそれだけだ。立ち向かってもかなわないと分かってるんだろう。
「まぁまぁ、ここを出るヒントぐらいはあげるからさ。」
少女の顔色が少しだけ戻った。聞きたいらしい。
「いいかい、この水の道を辿っていくとどこかの川に出るはずだ。
そして水のあるところには人が集まる。運がよければ誰かに助けてもらえるよ。」
「う〜っ・・・。わかったよ。そうするしかないんだろ、あたしは。」
「どのみち僕と一緒に魔物だらけの荒野を旅するのは無理だよ。」
きみが今から行くところも魔物だらけだけどな。
「そらっ、餞別だ。」
僕はさっき見つけた薬草を一本渡した。
「・・・じゃあな!」
少女は水道の中を走っていった。
死ぬなよ〜。
25Res/12.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。