過去ログ - QB「魔法少女になってよ」らんま「てめー、ぶん殴られてーか?」
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2011/09/25(日) 14:56:20.19 ID:sF5yimZr0
一人の少女が暗い路地裏を一人で歩いていた。
中学生か高校生ぐらいだろうか、大人以上に育った胸を窮屈そうに制服にしまいこんでいる。
その手のひらには黄色い石が乗せられていた。
石は、裏路地のわずかな明かりを反射して鈍い光を放つ。
「反応なし…ね。」
独り言を小さくつぶやき、少女はあたりを見回した。
闇の中で鮮やかな金髪が輝き、縦ロールが小さく揺れる。
「…あっ」
少女は何かに気がついたように急に立ち止まった。
人気のない裏路地とはいえ、繁華街の一部だ。
メインストリートのざわめきが鳴り響き、小さな音はほとんどかき消されてしまう。
しかし少女は鋭く、ほんの小さな音を、ごくわずかな気配を見逃さなかった。
「出てきて、怖がらなくていいから。」
少女は中腰になり、ビルの室外機に視線を向けた。
そしておだやかな表情で微笑む。
「ぴっ!?」
小動物らしい高い声がした。
少女はゆっくりと足音を殺して室外機の裏に回り込む。
そこには黄色いスカーフを巻いた小動物がいた。
小柄な体躯、平べったい鼻。猫でもない、犬でもない。
「あら、珍しい。」
少女は思わずうれしそうな声を上げた。
ぶっそうな裏路地を徘徊する行動とは裏腹に、歳相応の少女らしく可愛いものは好きなようだ。
なかば強引に、少女はその小動物を持ち上げる。
「かわいい小豚さんね。」
その小動物…黄色いスカーフを巻いた小豚ははじめはジタバタと抵抗していたが、少女の胸に抱きしめられると急におとなしくなり抵抗をやめた。
(どうしよう?)
少女は小豚をながめながら首をかしげた。
街では普通見ることもない小豚、しかも黄色いスカーフが首に巻かれている。
ほぼ確実に誰かのペットだろう。
近くに飼い主らしき人は見当たらない。
この場合、やはり警察に預けるべきだろうか。
しかし、少女としては警察に届けるのは気が引けた。
そのひとつの理由はこの可愛い小豚を少しでもながく愛でていたいということ。
そしてもうひとつ、女子中学生が夜中に一人で裏路地をうろついていたと
分かれば、補導されかねないということだ。
優等生として知られている少女は、できればそういう事態は避けたかった。
(一日くらい預かっても、悪いことにはならないわよね?)
庇護欲と規範意識のはざまで、少女はこの小豚を自宅に連れて帰ることにした。
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