過去ログ - 僕「大事なものは目蓋の裏」
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22: ◆.IsLampwR.[sage]
2011/09/28(水) 04:07:48.97 ID:axtTgyEU0
僕はいつの間にか庭に立っていた。
城へ乗り込む時の、あの武装だ。

空は暗い雲に覆われ、冷たい風が吹く。
開きっ放しの城門がキイキイと揺れる。
分厚い雲の中で雷がくすぶっている。

ソラはテラスから、色を失った目でこちらを見ていた。

その時中庭の方から、
「ウオオオオオオオオオォォォォ!!」
暴風に乗って、恐ろしい叫び声が聞こえてきた。

中庭の下にはあいつが眠っている。

羽をふるって飛んできたのはドラゴンだ。
地下室で見たときに丸まっていたそれは
体を曇り空に広げ、
ぐわっと開いた口から炎を吹き上げた。

ドラゴンは僕を見つけると、
「逃がさんぞ、小僧ォォ!」

炎をかみくだくような声でしゃべった。

あの時触った赤黒い肌の感触は、
鎧なんかよりもっと堅そうだった。
正直勝てるとは思えない。
僕は剣を構えた。


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