過去ログ - 【ストパン】土方圭助の憂鬱【土方×もっさん】
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37:1[saga]
2011/10/14(金) 20:39:26.59 ID:E44rocLH0
しかし…………

仕方がないこととはいえ、この格好は何とかならなかったのだろうか。
少佐に抱きかかえられたこんな格好、人に見られたりしたら自害ものである。

「さて、このまま庵まで帰るぞ。しっかりつかまっていろ」
「え…………」
「このままだと危ないだろう。ほら、私の首に手を回せ」

そういって顔を近づけてくる少佐。
いやいやいやいや。
今ですら十分に恥ずかしいのに、これ以上近づいたら…………
しかし少佐はそんな私の気持ちには気づかぬように、不思議そうな表情でこちらを見つめている。

「ほら、早くしろ。落ちても助けてやらんぞ」

ええい……こうなったら!
もうどうにでもなれ、という思いを込めてさらに密着するように少佐の首に手を回す。
…………っ!
少佐の顔がわずか数センチのところに!

「全くなにを遠慮…………な、なっ!」

そのまま振り向いた少佐だが、さすがにこの距離に動揺したように表情が固まる。
って少佐!今手から力を抜いたら…………

「う、うわっ!」
「あ…………す、すまん」

すぐに抱きとめてくださったから事なきを得たものの、結果、少佐と私は数センチの距離をはさんで向かい合うような格好になる。
…………何だか最近こういう場面に出くわすことが多い気がする。

「…………」
「…………」

お互いが無言のまま数十秒が過ぎる。

「こ、こほん」
「坂本、さん…………」
「ま、まぁ何だ…………その……と、とりあえずこのまま庵まで飛ぶぞ……」
「は」

顔を背けながらそういう少佐を、私は不覚にも「可愛い」と思ってしまった。




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