過去ログ - 駿河「これも、また、戯言なのだろう」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
2011/10/02(日) 01:54:53.81 ID:5OuzHKOCo
「わかってくれよ」
どうして、僕の主張は理解されないんだ?
「わかってくれよ……レイニー・デヴィル、どんなに憎まれても、どんなに嫌われても、
大好きな……可愛い後輩なんだよ」
からん――と。
リノリウムの床に、肩まで伸びた左手の木乃伊が落ちた。そして、がくっ、と、神原駿
河が崩れ落ちるように倒れる。
「うおっと――」
僕は身体を滑り込ませるようにして、神原駿河の床との接触を避ける。
「ふう、まったく、さんざ、人に迷惑かけておいて、面倒見させておいて」
神原駿河は、眠ってしまったようだ。疲れたのだろう。その寝顔は
「全く可愛い後輩だよな……ひたぎちゃん」
僕は一人呟いた。
独り言だった。
けれど、僕を怪しい人物を見るような人間など―― 一人も――
ガラッ、と、扉が開いた。
ちなみに、神原駿河は先の戦いで、弱ってしまい、下着姿で眠っており、
僕は、神原駿河が床との接触を避けるため、自然彼女を抱きかかえるような体勢になっ
ている。
扉の光の先には――ひたぎちゃんがいた。
そこで、僕は思い出す。そうだ、忍野に、携帯を渡していたのだった。まったく、無駄
な真似を……。
ひたぎちゃんは怪しい人物を見るような目で僕を見ている。
僕は呟く。
「……よお、ご無沙汰」
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