過去ログ - 駿河「これも、また、戯言なのだろう」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/02(日) 00:06:15.70 ID:5OuzHKOCo
 そして。

 それ以来、つまり三日前から今日この日この瞬間に至るまで、こんな風に――僕は神原

駿河に、付きまとわれているというわけだ。いついつでも、どんな場所でも、『たっ、

たっ、たっ、たっ』と、人の目も気にせずに、僕を目掛けて駆け足で向かってくるのだっ

た。

「休み時間やらはともかくとしてさ、放課後は部活なんじゃないの。こんなところにいる

べきではないと思うけど?」

「ほほう。さすがに鋭いな、阿良々木先輩は。些細な疑問を絶対に見逃さない、まるで探

偵小説の主人公だ。フィリップ・マーロウだって、阿良々木先輩の前では裸足で逃げ出す

だろう」

「全国区のバスケットボール選手がこんな時間にこんなところにいる不自然さを指摘した

くらいのことでそこまで誉めそやさないでくれ。過大評価だ」

 この程度のことで裸足で逃げ出す探偵が主人公の探偵小説なんて、読みたくねえよ。

 また戯言遣いが探偵で主人公の探偵小説なんてのも、全く持って読む気になれない。

「命から二番目の武器として謙虚な姿勢を決して見失わない、その慎み深い自戒に満ちた

言葉……ともすればすぐに自分自身を勘違いしてしまう私としては、積極的に見習わせて

いただきたいものだ。ふふ、古くから朱に交われば赤くなるというが、阿良々木先輩とこ

うしているだけで、自分が人間的に成長していくのを感じるな。あやからせてもらうとは

このことだ」



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