過去ログ - 駿河「これも、また、戯言なのだろう」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/01(土) 23:54:25.05 ID:6uaDhiJBo
 今回の事件は、僕には全く関係のないことだった。

 確かに今回の事件で怨みを買ったのはこの僕で、殺されかけたのはこの僕だったのだけ

れど、事件は僕の預かり知らぬところで発生し、そして同様に終わっていったのだ。

 そう思っているのは僕だけで、全てを話し終えた後、どう見てもおまえの所為じゃない

かなどと各方面からパッシングを受ける可能性はあるのだけれど、(というか、確実に受け

る。僕の主張はなかなか理解されない。)でも、どうしてもこれは僕の所為だとは思いがた

いし、また、これに僕が関わったとも思いがたい。

 いや、実際はこの事件唯一の被害者であるのだから、全く関わっていないとは言えない

のかもしれないのだけれど、けれども、やっぱり僕には関係のないことだった。

 そう、それはどこか他人事で、何か夢を見ているようで、自分とは関係のない世界の話。

まるで、テレビドラマのように話が始まり、小説のように話が進んでいき、現実のように

全てが終わっていく。

 僕はそこにいながらも、そこにいないようなもので。与えられた役どころは特になかっ

た。ただの殺せない被害者。それはつまり、事件に何の意味ももたせないということであ

る。そう考えると、彼女の覚悟を何から何まで台無しにしてしまった僕の役どころは、た
  クラッカー
だの破壊屋だったのかもしれない。劇の途中で、いきなり奇声を上げてしまった背景の木
                     クラック
のような、特に意味もなく全てを壊してしまう破壊。今までの前置き全てを台無しにして

しまうような気もするけど、なるほど、確かに全てを壊してしまった僕にはいい配役なの

かもしれない。まあ、それでもやはり、今回の事件は僕には全く関係がない。そもそも僕

が入り込む余地などもともとなかった。内輪で済ませられる話。常に誰にとっても外側に

位置しつづける僕には関係のない話。

 だから、今から話すこの話が事実とは多少異なっていたとしても、それは仕方のないこ

とだと思って聞いていただきたい。これが外側から観測していた者の限界なのだと、諦め

ていただきたい。

 こうなるしかなかったのだと、こうするしかなかったのだと、認めてもらいたい。



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