18:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:38:02.58 ID:QBDpqJCD0
「では上条先生、自己紹介をお願いします」
「は、はい。えー上条当麻です。少しの間ですが……」
(まさか本当にミサカのクラスに来るなんて、ヨミカワおそるべし。えへへ、なんだかムズムズするなぁ。
カミジョウが教壇に立ってるよ!ぷぷぷ、ちょっと緊張してるよねアレ!)
上条はみごと打ち止めのクラスに教育実習生としてやってきた。
これから二週間何かと面白いことになりそうだと、打ち止めはニヤける顔を隠そうともせず、上条先生を見つめた。
そこで彼と目が合い、二人は周囲に分からない程度に笑ってしまった。
実習生はほとんどの授業を、見学とそのレポートに費やす。
機会は少ないが教鞭を取る際には、打ち止めが自分を心配そうに見ているのを感じ、上条は嬉しいような、情けないような不思議な気分になった。
(最初は心強い気がしてたけど、こりゃなんか失敗したら恥ずかしいよな…。一方通行と黄泉川先生に筒抜けだし)
(あ、カミジョウ、字が違うよ字が…、ってミサカはミサカは国語担当なのにそれはどうなの?とツッコんでみる)
「上条先生、字が違いまーす」
「あ!?あぁスマン、俺緊張してて…」
案の定、誰かが指摘する。教室にクスクスという笑い声が響き、なぜか打ち止めが恥ずかしくなってうつむいた。
「っだー…、つ、疲れた…」
「お疲れ様、カミジョウ。うちの学食はあの人も認めた味なのよ?ごはん食べて元気だしてね。午後はもう授業ないんでしょ?」
「おう、そこは気が楽だな…」
打ち止めと上条は、学食で向かい合って昼食を食べていた。
気安そうに話す二人の元に、打ち止めのクラスの女子が数人近寄ってくる。手には各々料理が乗ったトレイを持って、同席する気満々だ。
「お邪魔しまーす。ちょっとミサカ、あんた上条先生と知り合いだったの?」
「そうじゃなかったら抜け駆けかい?」
「あははは、ミサカとカミジョウ…先生は、実は昔からの知り合いなのだ、ってミサカはミサカはもったいぶることもなく暴露してみたり」
「そうなんだ。俺もラ、ミサカのクラス担当になって驚いてるとこだったんだよ」
打ち止めは、みんなの興味の対象、上条の正面の席を譲り、友人達と楽しい時間を過ごした。
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