50:ブラジャーの人[saga]
2011/10/09(日) 01:00:48.35 ID:paCRolq30
お互いに、相手のことを大切に想い合っている。
誰にも渡したくない。愛して、愛されているのは自分だけ。
他の男についていくな。他のひとを見ないで。
でも、過去は取り返せない。
一方通行は打ち止めより肉体的に五年以上も年上だ。出会ってから本格的に男女の仲になるまでの五年間、それに出会う以前の
彼の異性関係を、打ち止めは知らない。彼は女性にうつつを抜かすような暇も性格も、
持ち合わせてなかったとは思う(自分は除く)のだが、やはり心配である。
(教えてくれないかな…。でもそれってつまり、先にした女のひとがいるってこと?)
(まさかこンなこと訊いてくるとはなァ)
(知ってもしょうがないのに、訊かずにいられなかった…。うーミサカかわいくないかも)
(仕方ねェか…。気になるモンだよな、やっぱりよォ…)
一方通行は両手の指先だけで打ち止めの背中をつつつ、とくすぐった。
少女がその刺激に目を丸くして、体を弓なりにしならせ戸惑っている隙に、さらりと告げる。
「わわわ、やめてもぉ」
「俺もオマエが初めてだった」
「…ぉ?」
「聞いてたか?」
「…うん」
「じゃもォいいよなァ?ほら、そろそろ服着ろ」
青年は体を起こそうとしたが、打ち止めはそれを良しとしない。立てられた膝に自分の足を絡めて動きを封じ、少し強引に彼の首、頭を抱えるように抱きついた。
一方通行には彼女の顔は見えなかったが、安堵の気配が伝わってくる。
「寒くねェの?」
「寒くない…。ぎゅってしてくれれば」
「……」
彼女のご要望に応え、一方通行はできるだけ多くの肌が触れ合うように努めた。
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