55:ブラジャーの人[saga]
2011/10/09(日) 02:21:24.02 ID:paCRolq30
あんなに真正面から、打ち止めに嘘をついたのは初めてだった。
大学に入って間もない頃だったと思う。一方通行はひょんなことから見知った同じ年頃の女性を抱いたことがある。
もう顔もあまり覚えていないが、たしか数回ほど会ったはずだ。なんとなく誘われたので、どんなものか興味もあったから試してみた。
打ち止めとのセックスが初めてではないことを彼女に告げれば、まず悲しませるか落ち込ませるかしただろう。
(打ち止めのためを思ってのことだったンだが…、バレてりゃ世話ねェな)
一方通行は打ち止めの頭を撫でた。香ってくる良い香り。触れ合った肌から伝わる柔らかさ。
比べるまでもなく、こんなに夢中にはならなかった。打ち止めが、打ち止めだから強く求めているのだと分かっている。
(だから、勘弁しろよ)
優しい恋人を腕の中に、青年は簡単に訪れた眠気に意識を手放した。
「……」
(ごめんね、あなた。ミサカはあなたの言ったこと、嘘かもしれないって疑ってるの。
でも本当なら嬉しいし、嘘でも、ついてくれたことが嬉しいからいいの……)
でも、もし嘘だったらやっぱり良い気はしないので、とりあえずつねっておくことにしたのであった。
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