過去ログ - 春香「千早ちゃんを好きになりました」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)
2011/10/02(日) 16:31:55.86 ID:dhyDyMXM0
熱いシャワーを浴びながら私は呆とその日のことを思い出す。
千早ちゃんの家は閑散としていて、必要最低限のものしか置かれていなかった。
着替えと、そしてタオルを貸してもらい今と同じようにシャワーを浴びていた私は、霞んでいた頭で、なのにそのことだけは妙に印象に残っている。
そのとき、千早ちゃんが家に誰もいれたことがないと言っていた理由が少しわかった気がした。

シャワーを浴び終わり、私は千早ちゃんの服に着替えて外に出た。
胸のあたりがなんだか苦しいと思いつつもだいぶ温まった身体で私は千早ちゃんを探した。
そこまで広い部屋でもないのに、千早ちゃんはいなくて焦った私はベランダが空いていることに気付きなにも考えずにベランダに顔を出した。

千早ちゃんは、いた。
けれど声をかけることはできなかった。

あまりにも暗い空の下、千早ちゃんが悲しそうで、辛そうで、見ているこちらが苦しくなるくらいに唇を噛締めて空を見上げていたから。

たぶん、きっとそのときからだ。
私が千早ちゃんにあらぬ思いを抱き始めたのは。

熱いシャワーの温度がさらに上がった気がした。

【00./始まりは突然に】


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