過去ログ - 智「さあ、おとぎ話をはじめよう」 Re:2
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)[saga]
2011/11/12(土) 23:55:18.73 ID:Ol34+0Hxo
夜子「ごちそうさま」

智「お粗末さまでした」

 談笑をしながらの食事を終える。とはいっても、話すのは専ら僕。
 話す内容もいつものこと。
 今日見たこと。今日あったこと。今日話したこと。
 学校の様子なんかも話したりする。
 夜子はたまに相槌を打つ程度であまり話してくれないからわからないけど、聞いてくれているから多分興味をもってくれてはいるんだろう。
 ……それとも、実は面倒臭いとかいつも思ってたりして。

智「ねぇ、いつも僕ばっかり話してるけど、つまらなかったりしてない?」

 僕と夜子の二人分の食器を片付けながら、尋ねてみる。
 テーブルに乗っていた煎餅を口に咥えて視線をテレビへと移していた夜子は僕を見て首を僅かに傾げた。
 ぱきん、と一際大きな音が部屋に響く。
 口の中に残ったそれを噛み砕き、夜子はやや考えつつ、いつもと同じトーンで答える。

夜子「……別に、つまらなくはない……と思う」

智「思うって」

夜子「でも、学校の話とかは面白い。私、やめたことは前に和久津に言ったよね」

智「……我斎は、一応通ってるんだよね?」

夜子「うん。だけど五樹は言わないし、私も聞かない」

智「じゃあ、また通いたいとか思ったりは?」

夜子「……興味はある、けど」

 その先の言葉は紡がれない。
 多分、予想しているとおりだ。また通いたい気持ちがあるならそもそも学校を止めはしない。なにせ、学校自体に問題があったわけではないのだから。
 夜子は単純、我斎に仕える為にそれをやめたに違いない。
 僕は『そっか』とだけ声をかけて、食器を洗面台へと持っていく。


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