過去ログ - 士郎「人の為に頑張ったヤツが絶望しなきゃいけないなんて間違ってる」ほむら「……」
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http://www.youtube.com/watch?v=1djIkk7zpHE
[saga sage]
2012/05/06(日) 16:23:06.12 ID:6jpnDKtk0
Interlude
「―――ったく、マミのヤツ、こんな時間までどこほっつき歩いてやがんだ?」
深夜の巴マミの部屋。
家主は不在。
否、そんな人物は存在しない。
家主だった者は既に家を捨てたのだから。
だがしかし、杏子はそれを受け入れなかった。
受け入れられなかったのだ。
「久々に学校行ったから友達がうるさいんだろうけど、日付が変わるまでには帰ってこいって」
夜遊びどころか、放課後の付き合いでさえマミは殆どしてこなかった。
当然、その事は杏子も知っていた。
それでも。
「ああ、そうか! さやかのヤツのお見舞いに行ったんだな!」
世間の常識に疎い杏子でも、こんな時間の訪問は迷惑だと判る。
まして自分より人の社会で生きられるマミが、そのような事をする筈がないのも解る。
それでも。
「ひょっとして連絡がない事を心配して来た親戚連中に捕まったのか!
今頃説教くらって泣きべそかいてんだろうな!」
そのような殊勝な行動をとる親戚であれば、元よりマミは孤独に枕を濡らしたりはしない。
誰よりもマミの孤独を知ってる杏子ならば、判らない筈がない。
それでも。
「……なんでもいいから早く帰ってきてよ……。ハラ減って死にそうだ……」
それでも、杏子はあり得ない筈の可能性に縋りついた。
そうでもしなければ、現実に目を向けてしまうから。
そうでもしなければ理想を見失ってしまうから。
「ねえ、マミさん……お願い、帰ってきてよ……」
膝を抱えてうずくまり、杏子は呟く。
だが、どんなに願おうとも、どんなに祈ろうとも、それをマミに伝えてくれる者は居ない。
と、そこに。
「――――!」
がたり、という物音。
杏子の胸の内に希望が生まれた。
立ち上がり玄関へ向かって駆け出すと。
「マミ―――」
「わりと元気そうだね、杏子」
全ての元凶たる白い悪魔、インキュベーターが居た。
「なんの、用だよ……」
落胆と失望を隠しながら杏子は問うた。
その様子を静かに眺めるインキュベーター。
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