過去ログ - 士郎「人の為に頑張ったヤツが絶望しなきゃいけないなんて間違ってる」ほむら「……」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[saga sage]
2012/08/05(日) 09:29:15.25 ID:NLZutGxV0
突きつけられたのは信じ難く、それ以上に受け入れ難い言葉。
マミの思考が混乱に陥り当惑する。
「う、嘘でしょ……?
なんで……なんで佐倉さんが……」
魔法少女が魔女になる。
それはもう既知の事実だ。
だがしかし、佐倉杏子は家族を失った時でさえ絶望に染まりはしなかったのだ。
その彼女が魔女になった。
それはマミにはとても信じられない話だった。
「なんでって、君が逃げだしたからだろう?」
「で、でも! 佐倉さんは私なんか居なくても、暁美さんと一緒にワルプルギスの夜と戦うって―――!」
狂乱するかのようにマミが叫ぶ。
それでもインキュベーターは顔色ひとつ変える事はない。
「―――マミ。杏子の家族が死んだ時、何故彼女が魔女にならなかったのか。
もしかして君には判ってなかったのかい?」
空気が凍結していく。
感情なき地球外生命体は、ただその目的の為だけに言葉を連ねる。
「どういうこと……?」
「あの日、確かに杏子は家族を失ってしまった。
だけどまだ、杏子には残された物が一つだけあったんだ」
「それは、いったい……」
誘導されるように問いを返すマミ。
その声は弱々しく、精神的にも限界が近い事を示している。
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