過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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44: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/07(金) 02:22:50.93 ID:t06ma3WT0
「で、その魔獣を倒すと落とすのが、グリーフシード。
私達魔法少女にとって、命綱と言っても過言ではないものよ」
マミさんがもう一度、さっきのソウルジェムを取り出す。
「うーん、私のだとほぼ万全だから、ちょっと分かり辛いわね。
暁美さん、悪いけど貴方のを見せて貰える?」
「――ええ、別に構わないわ」
ほむらが左手の平を右手で撫でると、そこにマミさんのと同じ、ソウルジェムが現れる。
その色は彼女の瞳を映したような、綺麗な紫。
「暁美さんのソウルジェム、私のに比べて、ちょっと濁っているように見えるでしょう?」
色が違うから単純比較は出来ないけど
言われてみれば、中でうっすらと黒い靄のようなものが、渦を巻いている。
「魔法というのは条理を外れた力だから、使えば使った分だけ魂に穢れが溜まるの」
それからマミさんは、黒色の角砂糖みたいな小さな粒を幾つか取り出す。
キュゥべえが道路で拾い集めていたアレだ。
「これがグリーフシード。魔獣の核みたいなものね。これを、こうすると――」
マミさんがそれのうち5つ程を、ほむらのソウルジェムに近づける。
と、黒い靄のようなものがその中から抜け出して、グリーフシードに吸い取られていく。
「穢れが吸い取られて、その分だけ魂の力が回復するって訳」
――あの、魂の力が回復した割には、なんかほむら、凄い脂汗かいてるんですけど。
「あ、ごめんなさい――やっぱり自分の魂を、他人に弄られるのは嫌よね……」
「いえ、大丈夫。今は貴方を信頼しているから」
ほむらがソウルジェムを乗せた左手をもう一度右手で撫でると、それはまた何処かへ消えた。
「――ただちょっと、昔の酷い出来事を、思い出してしまっただけ」
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