過去ログ - キャーリサ「明日も、大好きな彼と」
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158: ◆7oWiJj9WF6[saga]
2011/10/15(土) 00:04:06.93 ID:SeNP4vNY0
アニェーゼ「……そ、それは本当に、本気でいいやがってるんですか!?嘘だったら冒涜の罪に問われちまいますよ!?」


レイチェル「…………うぅぅぅぅぅぅっ!!」


レイチェルは悔しそうに歯噛みをするばかりで言葉にならない叫びを上げる。
それに少しばかり臆しながらも、上条当麻は一定の音程で落ち着きを示す。


上条「……去年から、俺たちは本気で、付き合ってるよ。どっちもおふざけじゃない。本気で」


ルチア「…………ま、まさか。あの化け物のような強さと潔癖さを誇るキャーリサ様を……貴方が?どうやって!?」


上条「どうやってって言われると……話は長くなるんだけど」


少し照れたように言う上条にルチアは呆れてしまった。
この男はわかっているようでわかっていない。本質を見抜いていないあっけらかんとした上条当麻の対応は、
周りにいるシスター達の空気も緩和させた。


「……こ、この男、どんなテクを使ったの!?」


「そ、それはきっと高等な魔術で視覚的、精神的な幻覚を常に自分の周囲に……!」


アニェーゼ「……それはないですよ。彼は元より科学サイドの人間。それに、忌々しい右手ってもんがついちまってますからね」


小言のように憶測を混じわすシスターたちに、アニェーゼは根本的に否定を入れる。
「それに、」と続けるアニェーゼの顔にも、冷や汗が垂れていたことに一体何人が気づいたのであろうか。


アニェーゼ「かの王女様。……あの齢にして英国の軍事を担う存在となった文字通り『化け物』染みた才能を持った女性が、
生半可な魔術や科学で屈するわけがないんです」


レイチェル「……」


小刻みに肩を震わして顔を俯かせているレイチェルの表情は読み取ることができなかったが、それは気にせずアニェーゼは語り続ける。


アニェーゼ「……上条当麻。貴方は、一国の王女を好きになるっていうことの本当の大きさ、わかっていらっしゃるのですかね?」


上条「!」


アニェーゼ「如何なる外部からの攻撃からも彼女を守り、無事に届けなければ貴方は極刑を懇願するような刑を受けることになる。
……それは分かっていらっしゃるんで?」


覇気を灯した瞳で彼女は言った。
口が渇くのがわかる。こんな決意の覚悟はどんな意味があるのかもわからなかったが、彼女は聞かずにはいられなかった。


上条「……俺は……」


上条「……俺は。…………キャーリサのことは。俺が絶対に守るよ」


上条「何があろうと、絶対に、傷一つつけさせない。約束する。一人間としてでも、男として、でも……」


アニェーゼ「…………」


アニェーゼ「……そうですか」



以前見たような、強い意志を持つ眼に、アニェーゼは無表情でうなづいた。
その表情にどのような意図があったのかはわからないが、彼女は彼女なりに、自分の気持ちに整理をつけたのだろう。

周囲のシスター達もある程度は承知したようで、さっきまでの気迫も無くなっていた。


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