過去ログ - キャーリサ「明日も、大好きな彼と」
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187: ◆7oWiJj9WF6[saga]
2011/10/21(金) 23:14:48.94 ID:kQVUsZF60
店員「お、お客様……?」



神裂「……」


神裂火織は悩んでいた。
彼女の信条は冷静沈着。いかなる時でも焦りは不必要な無駄を生む。
幾多の戦闘を交えてきた中で培った、実践的な信条でもある。


その彼女が額に冷や汗を浮かべていると聞いたら、彼女を知る人間の内何人が驚嘆するのであろうか。


神裂「……えっと、これ、このお方は……」


店員「お、お方?」


神裂「は、はい。この『はーどでぃすく』という方を買うと、『ぱそこん』という世界中の人々と繋がることができると聞いたのですが!」


店員「お客様、パソコンをお求めですか?」


神裂「はい!『ぱそこん』、です!」


店員「それでしたらwindowz、かmak、どちらをお探しでしょうか?」


神裂「……はい?」


店員「あ、それとOSの方も教えていただけますとすぐに探すことができますよ!
今の当店のイチオシはこちらでして――」


神裂「ちょ、っちょっと待って下さい!そんなに一気に言われましても!」


店員「それではもう一度言いなおししますと――」


神裂「え、えっと!やっぱり自分で探しますので結構です!ありがとうございます!」



繁華街の中央に位置する大型家電量販店に神裂火織が来店したのは既に三時間も前である。
そこに気付いた店員は神裂の個性的過ぎる格好に気後れしながらも、彼女に話を掛けた。


それが完全に善意であることはわかっている。わかってはいるのだが、彼女には彼の言っていることが何らかの呪文にしか聞こえないのだ。


そう、世界に10人といないと言われる『聖人』の一人であり、天草式十字凄教彼女の元教皇である彼女は――


神裂「(機械は、本当に怖いです!!)」






機械が、大の苦手なのである。



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