過去ログ - 男「魔王拾っちまったわけだが」
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972: ◆TctB4xXhw6[saga]
2013/04/07(日) 21:56:58.17 ID:UOc/uNnH0

 12月──


メイドB「最近ダイオーいないね」

女兵士A「ねー」

女兵士B「なんか地下に潜ってるらしいよ」

メイドB「ちか?」

女兵士A「ダイオーってモグラ?」

女兵士B「たぶん違う。なんかねー、魔王城の下にでっかい遺跡があるんだって」

メイドB「ふんふん」

女兵士B「でー、正式に魔王になるのに一番下まで行かないとなんだってさー」

女兵士A「なにそれー」

女兵士B「知らなーい。なんかあるんじゃない?」

メイドB「ミミズとか」

女兵士B「モグラか」ビシッ

女兵士A「ダイオーってモグラ?」

女兵士B「たぶん違う」

メイドB「モグラダイオー!」オー!

女兵士B「それじゃモグラの王様じゃん」

女兵士A「ダイオーモグラ!」ラ!

女兵士B「……ほんとにいそうだ」

メイドB「地下を最高時速200kmで掘り抜ける世界最大、最速のモグラ。
 その嗅覚は星の裏側で誰がすかしっぺをしたか嗅ぎ分けるほど。
 ヒレに似た形状の巨大な爪を用いて毎時20tもの土を掻き出す。
 眼は退化し土竜族共通の弱点たる光を完全に克服したが、嗅覚に頼っているため近距離での強い臭気に極めて弱い」スラスラ

女兵士A「いるの!?」

メイドB「しらない」フルフル

女兵士B(なんで嘘を吐く時だけ流暢になるんだろう)



兵士A「今どの辺りなのかなぁ」

兵士B「んー、まあまだ精々上層の真ん中辺りじゃねえ?」

兵士A「下の地表より下が下層なんだっけ」

兵士B「俺も下層までは降りたことねぇけどな」

兵士A「そういえば中にいる間食糧とかどうするんだろ」

兵士B「結構自生してるキノコとかが食えるぞ。あと魔物」

兵士A「うわぁ……あんまり想像したくないなぁ」

兵士B「サバイバル耐性ないとキツいわな。まあ、男なら問題ねーだろ」

兵士A「サバイバル慣れしてる魔王ってのもどうなの?」

兵士B「それを言っちゃあお終ぇよ。つーか前にもこの話しなかったか」

兵士A「正直あの日の記憶がない」

兵士B「限界を超えたか……」


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