974: ◆TctB4xXhw6[saga]
2013/04/07(日) 21:59:39.88 ID:UOc/uNnH0
1月──
『こちら機甲士団第四小隊。侵入者の殲滅を完了した。これより帰還する』
獅子王「了解。ご苦労だった」
老紳士「指揮を執らせてすまないね。もはやこの老いぼれの身では警戒網を維持するのが関の山だ」
獅子王「長い付き合いなのです、遠慮なさるな。しかし、少数とはいえこう何度も侵入を許すとは……」
老紳士「初代陛下の結界が保たなくなるのが先か……“彼”が決着を着けるのが先か、といったところかな」
獅子王「しかし、もう一年ですか」
老紳士「焦ってはいけないよ。我々は千年を待った。それに比べれば、一年も二年も短いものさ」
獅子王「新たな勇者の動向は掴めないままなのです。不安にもなりましょう」
老紳士「君が弱音とは珍しいね」
獅子王「勇者の力……その威力は身をもって知っておりますゆえ」
老紳士「ああ……。だが、案外なんとかなると思うよ?」
獅子王「楽観的ですな……」ハァ...
老紳士「悲観的になるよりマシさ。何事も前向きに」
老紳士「我々は死ぬためにいるわけではないのだから」
騎士A「自分が副団長に、ですか?」
騎士団長「ああ。兵士長の爺さんもそろそろ歳だろ? 仕事を減らす意味でもいい加減誰かにやらせようと思ってよ」
騎士A「人望に関して言えば騎士B、実力なら騎士Cさんのほうが上だと思いますが……」
騎士団長「騎士Bには別の仕事だ。それに、俺の右腕って意味じゃお前の実力は問題ねえ。むしろ作戦指揮のほうが重要だ」
騎士団長「お前、自分が思ってるより求心力あるからな。いざって時にゃあ総指揮までやってもらわにゃならんし」
騎士A「そうは言いますが……」
騎士団長「嫁さんがいるとこ悪いんだがな、正直俺はお前しかいねえと思ってる」
騎士A「はあ……」
騎士団長「まあそう難しいこっちゃねえさ。いざってことにならねえように手を打つのも仕事のうちだしな」
騎士A「っていうか、休み減ります?」
騎士団長「あ、そこ!? そこ気にしてんの!?」
騎士A「大事なことですよ。大臣さんとか見てますから特に」
騎士団長「ありゃヒドい例だろ……まあ、そんな変わんねえだろ、多分、頑張れば」
騎士A「この話はなかったことに」
騎士団長「そんなつれないこと言うなよ」
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