21:flag.01ガールミーツガールズ
2011/10/08(土) 00:48:42.76 ID:HpiaxXFa0
学校にたどり着き、二年の紬先輩と別れて、一年の下駄箱に向かう。
「おはよう、中野さんっ!」
「おはよう」
上履きを履いたとき、クラスメイトから声がかかってきた。
「さっきの中野さんと歩いていた先輩、二年の琴吹先輩だよね」
「そうだけど……、私の所属する軽音部の先輩なんだ」
「へえー、軽音部かぁ。 いいな。 琴吹先輩って大企業の社長の令嬢
だって、しかも嫌味なところはなくて、人柄は温厚って評判だよ」
このクラスメイトは入学したとき、最初に梓に話し掛けてきた人だ。
その時、梓と同じく共学出身であることを話し、夢見ていた女子校ライフを語っていた。
お嬢様の存在をまるで、芸能人のように憧れている。
その瞳はきらきらと光る星を宿らせているようだ。
自分の所属する部活の先輩をほめられて、悪い気がしない梓。
お稽古事にいそしんでいた紬。 そのしぐさ、人との接し方を見ると品格を備えている。
梓にとっても、お嬢様は憧れの対象だ。
中学まで共学の学校に通っていた梓は深窓の令嬢と呼ばれる
少女とは縁遠く、ドラマや漫画のみの存在だった。
それが、その深窓の令嬢とこうして親交を深めている。
梓も女子校に進学する前に少しばかりは思い浮かべていた女子校ライフを実現させている。
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