過去ログ - 上条「なぁ。教えてくれよ。名前」一方「……忘れたっつってンだろ」
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15:1[sage saga]
2011/10/12(水) 22:02:09.50 ID:cvck9Pzu0

「あぁ…?」

木原は片眉だけを上げた。


小さな白い子供を、物々しく武装した二十人ほどの部隊が取り囲んでいる。


恐らくは暗部の者達。

警備員など及びもつかない学園都市の最新式火器を装備し、分厚い盾を持ち、ギリギリの緊迫感を発し、
ただ突っ立った、十歳にも満たないような子供を見据えている。

戦争の最前線がふさわしいような格好の彼らの顔に浮かぶのは、極度の緊張と確かな怯え。

対照的に、子供は野生動物のような無表情。

異様な光景に、助手が声もなく固まった。

「何だこのアホみてぇな騒ぎは。おい、ソレが検体か?」

だが木原は特に気にせず、ズカズカと子供に歩み寄る。無感情な赤茶色の目が、キロリと木原を見上げた。

一言で表現すれば、白い子供だ。

肌も白い。髪も白いが、よく見れば少しだけ黒髪が筋のように残っている。
白髪は生まれつきのものではないのだろう。

「お…おい!不用意に近寄るな、コレが先日どれくらいの被害を出したか…っ」

「一個大隊が完全に無力化されたんだぞ!?」

「何をやっても傷一つ付かない!触れもしない、正確なレベルの測定すら出来てないんだ!!」

武装している男達が口々に喚くのを木原は黙殺するが、助手は顔色を変えた。

「えっ…!?ま、まさか…一ヶ月前にほんの子供がウチの暗部を壊滅させたって…!!」

冷や汗を垂らして暗部と顔を見合わせる様子は、滑稽にしか思えない。


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