過去ログ - 上条「なぁ。教えてくれよ。名前」一方「……忘れたっつってンだろ」
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23:1[sage saga]
2011/10/12(水) 22:08:43.19 ID:cvck9Pzu0

唐突な笑い声に、助手はビクリと肩を震わせる。

「いいねぇ…。やるじゃねぇかお前!!面白ぇなぁ、いい拾いモンしたわー」

『………ヘンなの。オマエ、こわくないの?』

大きな赤茶の目が、訝しげに細められる。あまりに子供らしくない仕草。

子供らしくないのは、子供として扱われて来なかったからだと木原は知っていた。
だからどうという意見も持たなかったが。

「何で俺がお前みてぇなクソガキ怖がんねぇといけねーの?アホか」

『……だって…』

「まぁ何でもいいけどよ、さっさと測定終わらせねぇ?終わらないと出してやらねぇっつってんだろ」

『………ここからでるくらい、かんたんだけど』

「それで?」

『え…?』

適当に続きを促せば、白い子供は驚いたように目を見開く。

「それで、その後どうすんだ、お前」

『……………』

この研究所を破壊して逃げる、とでも調子に乗って話し出すようなら面倒だったが、悔しげに圧し黙る。

それを見て、木原はゆっくり頷いた。

「そうだ。どうしようもねぇ。仮にお前がここを破壊して逃げても、追っ手が来る。
その追っ手を倒しても、次の追っ手が来る。
その追っ手を倒しても、次の次の追っ手が来る。
次の次の次にはこの国の軍でも出て来るか?
最後には、世界中の軍隊がお前を追って来るかもな」



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