96: ◆7oWiJj9WF6[saga]
2011/10/16(日) 00:40:27.50 ID:Z6GH+sYz0
佐藤「言ったろ?……『俺とお前は似てる』ってな」
朋也「……」
佐藤「それじゃ、流石に夜も遅い。絶対にすぐに帰れよ」
朋也「……アンタもうるせえな」
佐藤「ふっ、そう言うな」
この妙な自信に満ちたような顔が、さっきから何回か見えた。
これが、大人ということなのだろうか。
佐藤「さっきも言ったが……。お前みたいなやつとこの街で会えるとは思わなかったよ」
佐藤「久々に楽しませてもらった。ありがとう」
朋也「……」
佐藤「……ははっ、最後位、何か言えよ。……じゃあな」
降りた俺に対して片手を振りながら、車は走り去って行った。
目の前の角をすぐに曲がり、エンジン音もすぐに聞こえなくなった。
朋也「……」
朋也「……はぁ」
朋也「…………(何なんだよ……)」
全てを見透かされたようで、何か腹に煮えたぎったものが残る。
発散したい鬱憤を、どこに出せばいいのかわからない。
そんな子供のような気持ちを、またも抱きながら俺は帰路についた。
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