903: ◆tsGpSwX8mo[saga sage]
2012/01/04(水) 01:31:43.17 ID:oXCf2Zm80
さやか「一緒に暮らし始めた時なんかさ、この目玉焼きだってこんな上手く焼けてなかったし」
さやか「それが今じゃこんな上手に…… さやかちゃん嬉しくて、涙が出そうっ!」
まどか「や、やめてってばぁっ!」
さやか「にゃはははっ」
彼女の慌てる様子に満足したさやかは、けらけらと笑った
それに彼女は頬を膨らませていたが、突然、顔を伏せ、笑みを漏らす
それは、恥ずかしさと、嬉しさの籠る笑み
「……それでもさやかちゃん、失敗したやつ、全部食べてくれたよね」
「あれね、申し訳なかったけど……嬉しかったよ」
そう言うと、彼女はさやかに上目を向け、幸せそうに微笑む
さやかは彼女の笑みに、むず痒いような、恥ずかしいような感情に襲われ、頬を赤く染まらせた
さやか「う、うん……」
さやか「さ、さあ早く食べないと遅刻しちゃうなっ! 食べよう食べよう!」
羞恥を誤魔化すようにそう言うと、さやかは焦った様に再び食事を取り始める
そんなさやかに嬉しそうに頷くと、彼女も食事を再び取り始めた
そうして二人揃って食事を終わらせると、学校に行く準備を済ませ、共に家を出た
そして寄り添う様に、自分たち以外誰もいない通学路を歩いて行く
互いの手を、しっかりと繋ぎながら
学校に着くと、二人は授業を受ける為に真っすぐに教室に向かった
自分達の歩く音と、会話しかしか響かない廊下をさやかは彼女と共に歩いて行く
そして自分と彼女だけのの教室に着くと、さやかは彼女の席の隣りの自分の席に着き、ホームルームの時間まで彼女と会話しながら過ごした
繰り返す毎日、変わり映えの無い毎日
それでもさやかは だった
しばらく会話してると、ホームルームを告げるチャイムが鳴り響き、放送機器から、今日の連絡を告げる無機質な声が流れだした
さやかは彼女との会話をやめ、それをぼんやりと聞き流しながら放送が終わるのを待った
ちらりと、隣の彼女を盗み見る
彼女は一生懸命に放送の内容に耳を傾けているようだった
さやかはそれにクスリと笑みを漏らすと、自分の腕を枕に机に突っ伏し、瞼を閉じた
段々と降りてくる睡魔
それにさやかは抵抗することなく身を任すと、すぐに意識は闇の中へ落ちて行った
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