過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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193: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/11/02(水) 22:56:58.05 ID:zQ8iG91W0

「もう、寝ようか……ゆまを、起こすわけにもいかないだろ」

「ふふ……ええ、そうね」

ゆまを慈しむ言葉を吐くたびに、可笑しく思われている気がする。
まあ、あの馬鹿の時と違って甘やかしすぎだという自覚はあるが。

そんなマミと、ゆまに背を向けて寝転がる。

そうして、ふと思い当たった。
あいつが消えた夜はあんなに落ち込んでいたのに、今はそれも見る影がないな、と。

薄情だな、と皮肉に思う前に、不思議だった。

自分はあいつのことを多分、大切に思っていたはずなのに。
今も、その想いは消えていないというのに。

家族を失ったときのように、もっと自暴自棄になると思っていた。
けれど、そんなことはなかった。



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