過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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2: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/13(木) 14:29:36.95 ID:psu+yEAd0

きっと、その言葉に労わりや慰め、励ましは無かった。

ただ、埋めたかっただけだ。
ぽっかりと胸に空いた、どうしようもない穴を。

埋まらないのはわかっていた。

父とも、母とも、妹とも―――『彼女』とも違う。
この少女は、それらとはまったく違う存在だ。

わかっていた。

物ならいくらでも替えがきく。
人はそうではない。

もしかしたら、理由が欲しかっただけかもしれない。
自分が今、この世界で生き続ける理由が。

何にせよ、手は差し伸べてしまった。
言葉は紡がれてしまった。

もう、そんなことはしないとしばらく前に誓ったはずなのに。



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