過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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◆h4ONJivhRc
[saga]
2011/11/08(火) 22:45:51.45 ID:xUs+d3m00
「……ごめんなさい、私も、偉そうに言える立場ではないのだけれど」
「いや……いいさ。おかげで目が覚めた」
自分が本当にやりたいこと。
他人にされるがままでなく、自分自身で考えての道。
それを見つけなければならないことが、理解できた。
「そのままの方が、あなたもゆまも笑えていたかもしれない」
「……かもね。だけどそれは偽物で、空虚な幸せだ―――だから、いいんだよ」
気丈に振舞ってみせれば、ほむらがさっと目を伏せた。
無理をしているのは、お見通しか。
「ゆまのことは、大事にしてあげて。あなたとあの子が、互いを大切に思っているのは本当だから」
「……ああ、わかってる」
太陽は沈んで、夜が始まる。
一番星は、見えなかった。
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