過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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34: ◆h4ONJivhRc[saga]
2011/10/14(金) 20:48:13.88 ID:p2kapb3X0

「わぁっ……!」

「ホラ、大事に持っときな」

「ありがと、キョーコ!」

杏子がに渡されたぬいぐるみを、満面の笑みで抱きしめるゆま。
その様子を見て、杏子も自然と、小さく笑った。

その様子は、ついさっきに両親が目の前で消えた少女には見えなくて。
その様子は、つい昨日に友人が消えうせてしまった少女には見えなくて。

きっと、この一瞬は、そのことを忘れていた。

記憶から、人物の記憶が消えたわけではない。
悲しみによる、心の痛み。
そういうものが、暖かな空間の、優しさに上書きされているだけの話。

きっと、冒涜だとか、裏切りだとか、そういうものではなかった。



「…………杏子、」



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