過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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◆h4ONJivhRc
[saga]
2011/11/20(日) 19:49:01.84 ID:IhTdXqr+0
『キョー、コぉ……』
それは、懇願だった。
足にしがみついて、離れまいとするような執着の言葉。
「なあ、ゆま……あたしさ、死にそうなのに全然恐くないんだよ」
ぽつり、と呟きとして、それは発せられた。
「どーしてかな……元々未練が無かったのか、いや……違う、か」
ゆまと共に居たい、という想いは確かにある。
けれど、それ以上に。
「あっちに仲間が―――『友達』が居るから、かもしれない」
友達。
くすぐったい響きだ、なんて、今更ながらに思う。
けれど、どこか暖かくて。
なんとなく、切ない感じがする言葉だ。
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